御朱印いろは

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御朱印を集めること

最近、御朱印(ごしゅいん)がジワジワと流行っているそうです。
歴史大好きな女子が「歴女」と呼ばれ持てはやされたり、神社仏閣が好きな女子を「寺社ガール」なんて呼ぶそうです。その流れで御朱印に興味を持って集める女子や若者が増えたのかもしれません。

日本の文化や歴史、建造物やしきたりなどに興味を持つ人が増えるのはとても喜ばしいことだと思います。お賽銭や祈願料、お守りなどで寺社の収入が増えれば修繕や維持につながり日本の文化や歴史を守る事にもなると思います。

私も10年以上前から御朱印を収集させて頂いております。
確かに以前はご年配の方が静かにお参りをして粛々と御朱印を頂いている印象でしたが、最近は若い方が楽しそうに御朱印の列に並んでいる光景をよく目にするようになりました。

そんな御朱印の魅力とはなんなのでしょうか。何が人々を惹きつけるのか?
人気の理由から歴史や由来、始め方やマナーなどをお伝えしてみたいと思います。

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御朱印は「参拝証明」

御朱印とは、一言でいうと神社やお寺の「参拝証明」です。
決してスタンプラリーのような遊び感覚で集めるような物ではないことを最初に理解する必要があります。まずは静かに参拝をして、その後で御朱印を頂きます。

御朱印には、その神社仏閣の名称や印、御神体や仏様の名称やお言葉、参拝した日付などが墨で書かれます。御朱印を書いて頂く朱印帳を用意して、それに文字通り朱色の印が捺された上に墨書きされるシンプルな御朱印が主流です。

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原点は平安時代!

平安時代に再興され日本で一番古い巡礼と言われる「西国三十三所巡り」をする際に、関西に点在する観音様を祀る三十三のお寺を回ってその印を集めることが御朱印めぐりの原点と言われています。当時は今のような墨書きの文字はなく、朱色の宝印自体が神様、仏様の分身とされていました。三十三ヶ所全てのお寺をめぐった朱印帳は極楽浄土へのパスポートになると信じられていました。

江戸時代の後期には治安も安定し一般庶民でも信仰を目的とする旅ができるようになり、お伊勢参りや西国三十三所といった巡礼をするついでの旅行が大ブームとなりました。印だけでは分かりにくいと印の上に墨書きで文字や日付などが加わるようになり現在知られるような参拝した証としての御朱印となっていったそうです。

もともと「めぐり」が好きな日本人にとって、決められたいくつかの寺社をめぐりながら御朱印を収集して廻ることは大いなる楽しみとなり、ただの旅行ではなく寺社参拝という信仰に基づいた巡礼として大義名分を得た事で更に多くの老若男女を惹きつけました。収集が好きな日本人気質にも合っていたのでしょう。

手書きで頂ける御朱印の魅力

御朱印は基本的に手書きで書いて頂けます。丹精込めた手書きの御朱印はそれだけで御利益があるようなありがたい気持ちになります。同じ寺社で書いて頂いても、書く人によって字体や雰囲気が大きく変わったりします。全く同じ御朱印は二度と頂けないという一期一会の出会いも魅力の一つです。

御朱印人気に拍車をかけたのが最近多く目にするようになったアートと呼べるような風格や美しさも兼ね備えた御朱印ではないでしょうか。各寺社が誇る仏様や仏像、天井画や壁画や庭園が描かれるなど目を見張るカッコいいイラストから、ホッコリするかわいい挿絵が入ったものなどカラフルな御朱印が増えているのです。見開きページでまるでアニメかマンガのようなイラストを大迫力で描かれている御朱印もあります。

戦国武将や幕末志士ゆかりの寺社では有名な歴史上の人物を取り入れた御朱印が歴女ら歴史好きをも取り込んで盛り上がりを見せています。期間限定の普段とは違う特別感のある御朱印もあります。いつもと違うデザインを入手することに夢中になる方もいるようです。各寺社の魅力が御朱印に込められているようで見ているだけでワクワクしてきます。

カラフルでアートなデザインの御朱印が注目されることで人気の神社仏閣では朱印所の前に行列ができて数時間待ちなんて寺社もあるほどです。斬新だったり奇抜だったりするアート系の御朱印はメディアにも取り上げられ話題となり注目を集めています。書店の歴史や旅行コーナーを見ると御朱印に関する書籍やガイドブックなんかも多く並ぶようになりました。

さらに最近ではパワースポットやスピリチュアルなんていう言葉も浸透してきました。元気をもらえる、パワーがもらえる、運気があがると、神社やお寺が若い世代にも身近になったことでますます御朱印にも注目が集まったのでしょう。御朱印を集める女子も急増して最近では「御朱印ガール」なんて言葉も登場したようです。

御朱印をいただく手順

朱印帳の用意

では、御朱印を集めるにはどうしたらよいのでしょう。
マナーやルールがあれば知っておかないと寺社や他の参拝者に迷惑となってしまう場合もあります。御朱印の存在は知っているし朱印所に並ぶ人も見たことがある。興味はあるけど何となく素通りしていた。なんて方もいるのではないでしょうか。

まず御朱印を頂くためには専用の帳面である「朱印帳」が必要です。
朱印帳とは御朱印を頂くための専用の台紙で、アコーディオンタイプになっている帳面のことです。一般的なノートや手帳などには書いて頂けません。神社やお寺に行って社務所または授与所という執務場所で、お札やお守りなどと一緒に朱印帳も置かれていますので有料にて手に入れられます。ちなみに寺社では「買う」とは言わず「授かる」という表現になる事を覚えておくとよいでしょう。寺社のオリジナル朱印帳は基本的に現地限定です。参拝の記念にもなるということで御朱印と一緒に朱印帳を集めている人も多くいるようです。

せっかく旅の友としていつも持ち歩くものなので、お気に入りの朱印帳を手に入れたいものですよね。自分がよく行く縁のある寺社やお気に入りの寺社で手に入れるもよし、かわいいカッコいいなど見た目やデザイン重視で選んでもよし。アニメやキャラクターとコラボした物もあるので探せば必ずあなたの趣味趣向に合った朱印帳が見つかることでしょう。

今は観光地のお土産屋さんや書店などでも気軽に買うことができますし、ネットショップで好きなデザインを探して購入すれば数日後には朱印帳が家に届くなんて時代でもあります。お気に入りの朱印帳に書いて頂く御朱印は格別です。気軽に好きな朱印帳を楽しんで手に入れてください。

お参りをしてから朱印所へ

朱印帳を手に入れたら寺社に赴きましょう。
参拝の証明として頂くのが御朱印です。まず、神様や仏様に対して厳かな気持ちで、寺社にも感謝の気持ちを持ってお参りをしましょう。それから朱印所などに行って御朱印を頂きます。金額は300円ほどですが見開きなどは500円だったりいろいろです。書いて欲しいページを開いて渡すのがよいでしょう。

最後に

御朱印には参拝した日付が書かれているので旅行の記念にもなります。朱印帳を広げてズラッと並ぶ御朱印を眺めていると、その神社やお寺の景色が思い起こされます。神職さんや住職さんとの会話や温かい言葉、地元の人達との触れ合いや出会いなど旅行の思い出が一気に溢れてくるようです。

身近にありながらも意味や由来を知らなかった神様や仏様のこと、伝統行事やお祭りなど普段何げに接してきた祭事などに対して興味がわいてくるなど、心が豊かになり日本の伝統や文化など歴史についても知識がどんどん深まっていくような気がします。

御朱印集めという趣味ひとつで人生が楽しく豊かになったと言う人もいましたし、歴史や文化を学びながら親子で御朱印めぐりをしている素敵な家族もいます。国に神社やお寺は無数にあるので一生楽しめる永遠の趣味とも言えます。年代や性別を問わず老若男女が幅広く楽しめる娯楽としても御朱印集めは人気となっています。

御朱印や朱印帳をネット検索して「欲しい!」と思う絵柄やデザインを見つけては、御朱印目的で旅先を決めてみるのも一興です。旅行に御朱印が加わるだけで数多くの楽しみが増えると思います。ぜひ旅のアルバムとして朱印帳を片手に旅に出てみてください。

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