神社の紹介
- 「富士山世界遺産構成資産」のひとつ
- 1,900年以上の歴史がある
- 「日本武尊」東方遠征の折「大塚山」に立ち寄り「富士はここから拝むべし」と言葉を残す
- 日本武尊の言葉から、大鳥居と祠を立て「浅間大神」と「日本武尊」を祀ったのが始まり
- 天応元年(781)富士山の噴火を受け、占いにより現在の場所へ移転
- この時、大塚山に「日本武尊」を祀り、移転先の浅間神社に「浅間大神」を祀った
- 平安時代、山岳信仰が普及し「富士講」が出現、富士山へ上る「登拝」が広まった
- 富士北口(吉田口)登山道は富士山最初の登山道で、その起点が「浅間神社」
- 現在の本殿は元和元年(1615)「鳥居成次」により創建で、国指定重要文化財
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正式名称
北口本宮冨士浅間神社について
「富士」ではなく「冨士」の理由「富士山」の「富」の1字を山そのものに見立ており、「富士山は禁足地で尊い山であるため御山の上に人は立てない」「神は尊い存在のため見えない」「山頂を神域とし、ワ冠から下を8合目以下と見立てて、点がある場所は神の土地」との考えがある。
北口本宮冨士浅間神社 御祭神
木花咲耶姫命
富士山の祭神は様々な形で神格化されており、その一つ「浅間大神(富士の権現)」が「木花咲耶姫命」として位置づけられている
北口本宮冨士浅間神社 御朱印
北口本宮冨士浅間神社 御朱印所
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本殿の向かって右側の受付所でご朱印を頂ける。
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御朱印は3種類いただける。
①当社:北口本宮富士浅間神社の御朱印
参拝したらまずこの御朱印を頂きたい
②地主神:諏訪神社の御朱印
いわゆる氏神様の御朱印
③当社発祥の地:大塚丘社
北口本宮浅間神社の発祥となった小さな祠の御朱印
北口本宮冨士浅間神社 境内案内図
※北口本 宮冨士浅間神社の公式サイトよりダウンロードできます
みどころ
北口本宮冨士浅間神社 鳥居
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うっそうと茂る杉の森の北口本宮富士浅間神社がある。
駐車場はこの目の前にもあるので、参拝するにはこの前に止めると良い。
※もっと近い場所にもあるが、正門から参拝したい場合はこの場所がおすすめ。
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神秘的な雰囲気のある参道がとても気に入っている。
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「富士山」と刻まれたれた扁額。さすが富士の麓にある神社。
北口本宮冨士浅間神社 社号標柱
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縦に大きく長いので、全体を写真に収めるのも一苦労・・。
北口本宮冨士浅間神社 石灯籠が並ぶ長い参道
摂政宮殿下御拝之御跡
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「摂政宮殿下」とは昭和天皇のこと。昭和天皇が若い頃に参拝された記念碑だ。
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砂利道の両脇には杉林と石灯籠。神社の入り口は、わりと交通量の多い2車線道路に面しているが、一歩鳥居をくぐると空気が一変する。思わず空気を胸いっぱい吸いたくなるような、澄んだ空気に溢れているから不思議だ。真夏でも、木陰となるので涼しいのも嬉しい。
角行の立行石
富士講の開祖である「角行」が冬の極寒の中、30日間もこの石の上につま立ちをする荒行をしたと伝えられている。富士山の麓で真冬に30日間もつま先立ち・・・・・!
仁王門礎石
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北口本宮浅間神社は、明治以前には「神仏習合」の思想の元、神と仏が同じ場所で祀られていた。
参道の途中にあるこの「仁王門礎石」は、今も神仏習合の名残を感じさせる遺物の一つだ。当時はこの仁王門の他に、三重塔・鐘楼も建立されていたとあり、神と仏の見事な調和を見ることが出来たのであろう。
残念ながら明治初頭の「神仏分離令」を受け、廃仏毀釈によりこれらの建造部鬱は破壊されてしまったとのこと。
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仁王門の大きさをうかがわせる立派な礎石が左右に3つずつ並んでいる。この先に建つ大鳥居から想像すると、こちらも立派だったのだろうなあ。
富士山の雪解け水が流れる小川
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参道を進むと、パッと見ただけで綺麗だと分かる浅い小川が現れる。
これは、富士山の雪解け水が流れているもので、真夏でもかなり冷たい。足先を10秒水に入れているだけで、ジンジンとかじかんでくる冷たさ。暑い時期には、ここでちょっと休憩するとホッと一息つける。
北口本宮冨士浅間神社 大鳥居
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とても立派な大鳥居だ。
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高さはおよそ17mもあり、木像では日本最大級の大きさとのこと。
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扁額には「三国第一山」とある。こちらは後陽成天皇の弟「良怒法親王」の筆によるとのこと。
鳥居の足元から見上げると、その大きさが良くわかる。
北口本宮冨士浅間神社 随神門
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千社札が所狭しと貼られており、その歴史を感じる。
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いよいよこの「隋神門」を抜けると、本殿が鎮座する境内へ入ることになる。
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ほほう。修理したばかり(令和5年8月現在)で、真新しい姿を見ることが出来るらしい。後で行ってみよう。
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門の裏側はこんな感じ。
北口本宮冨士浅間神社 手水舎
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こちらも朱色の随神門と同じようなデザインが施された建物で、統一感がある。
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手水鉢から溢れる水で清め参拝へと向かう。
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横から見るとこんな感じ。
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勢いはまぁまぁ。
北口本宮冨士浅間神社 冨士太郎杉と二郎杉
冨士太郎杉
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樹齢1000年と言われる御神木。
木の足元、地面に広がる根が印象的。
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冨士次郎杉
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こちらは次郎杉。太郎杉ほどではないものの、なかなか立派な杉の木だ。樹齢は不明だが、とても大きな木だ。
花粉の時期にここへ来たらヤバそう…。
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北口本宮冨士浅間神社 東宮本殿 恵毘壽社 西宮本殿
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本殿を囲むように小道があり、「東宮本殿」「恵毘壽社」「西宮本殿」の順で参拝できる。
東宮本殿
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1223年、「北條義時」の創建とも伝えられている。
現社殿は、1561年に「武田信玄」が川中島合戦の戦勝を祈願して、本殿として造営したものとのこと。
本殿裏にひっそりと鎮座しているが、立派な由緒のある神社だ。
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西宮本殿
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こちらは1594年に「谷村城主」により、東宮に変わる本殿として建立されたが、1615年に本殿を建立することとなり、この場所に移され西宮となった。
こちらが35年ぶりの大修理工事が行われた神社だ。確かにピカピカで色も鮮やかである。(令和5年8月現在)
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恵毘壽社
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北口本宮冨士浅間神社 末社
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ずらりと末社が並んでいる。
北口本宮冨士浅間神社 本殿
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この本殿の奥に富士山を望むことができる。まさに富士山信仰の本拠地だ。
富士山信仰・山岳信仰
富士山は、とてもきれいな稜線を描き、また非常に高い山である。
当時の人々は、この姿に神々しさや尊さを感じるとともに、「畏怖の念」を抱いたに違いない。それは人知を超えた何かであり、強い敬意と憧れとなり、やがて信仰へと繋がる。
まさに富士山のこの奇跡ともいえる稜線と形こそが、人々からの畏敬の念の対象となり「霊峰富士」と愛されるようになったのだ。
やがてその想いは「山岳信仰」「富士山信仰」という形で人々へ浸透していったのだろう。
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立派な彫刻に目を奪われる。
本殿大前
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「北口本宮」の大きな扁額。
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奉納の額が所狭しと飾られている。
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奥の黄金色が美しい。
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本殿を横からパチリ。
大天狗の額
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富士山の五合目周辺は「天狗の庭」と呼ばれ、天狗が支配していたという言い伝えがあるそうな。
また、本神社の御神祭でもある「木花開耶姫命」の父親が「大山祗神」と言われている。大山祇神は全ての山の神とされているので、富士山との関わりがとても深いことが想像できる。
北口本宮冨士浅間神社 諏訪神社
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北口本宮冨士浅間神社の境内右手側に、御朱印を頂いた諏訪神社が鎮座している。
勧請された年代は明らかになっていないが、かなり古いお社だそうで、元々この地に「吉田取訪大明神」として鎮座していたとのこと。まさに氏神様だ。
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左右に建つ二本の大木からも歴史を感じることができる。こちらも根がこんもりと盛り上がっていて、特徴的だ。
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赤富士と御神輿が飾られている。
諏訪神社本殿
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東宮や西宮と同じ造りのお社がある。こちらが諏訪神社の本殿。
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北口本宮発祥の大塚社へ
御朱印を頂いたときに、この大塚丘こそが「北口本宮」発祥の地であると伺った。
これは何としても参拝するしかない。
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今まで6回以上来ているが、初めて足を向ける。300m離れたところに鎮座しているとのこと。楽しみだ。
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ここは富士登山道の「吉田口」で、登山者はここから山頂を目指すことになる。ここまでは何度も来ていた。
祖霊社
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先ほどの鳥居をくぐって真っ先に目に留まるのがこの「祖霊社」。登山の無事を祈願して登山する人々を見守ってきたのだろう。
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さて、その「祖霊社」の左側に小さな立て看板を発見。まずは奥へ進む。
かなり簡略化された地図で、実際の道と照らし合わせてみても、解読に少し時間がかかった。
案の定、勘で進んだら道を間違えてしまった。
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少し進むと、吉田口登山道を示す道案内が建っている。大塚丘も同じ方角なので、こちらへ進む。
写真の手前側に伸びる道が正解。
参拝時は奥に伸びる道をズンズン進んでしまい、結局ここまで引き返すことに。。。
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吉田口登山道へ向かう道は舗装されていて綺麗な道。この道を250mくらい歩いた先に大塚丘がある。
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てくてくてくてく。
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道沿いに色々な石碑が現れたらあと少し!
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おっ!
着いた。
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この丘こそが北口本宮の発祥の地だ!
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ヤマトタケルが東征のおり、この丘に登り富士の霊峰を遥拝したと伝えられているのだそう。
これはとてつもないパワースポットなのでは!?
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ふむふむ
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では、いざ参拝。
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たしかに少し高い場所に小さな社がある。あんな大きな神社の発祥となった地と思うと感慨もひとしお。
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なんだか異空間へ繋がる入口のように思えてしまう。パワースポットのような空気感。
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丘の上に鳥居が見える。
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小さな祠を発見。これこそが「大塚丘社」だ。
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到着!
丘の下に建てられていた看板によると、ここからヤマトタケルが富士山の美しい姿を眺めたことになるが、現在は隆々と茂る木々で富士山の姿を見つけることは難しい。ヤマトタケルが登場する日本神話が書きあげられたのは奈良時代だったはずなので、当時この辺りは若木ばかりだったか、ほとんど木々が無い荒涼とした場所だったのかもしれない。そんな遠い昔に思いを馳せると、壮大なロマンを感じる。
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中には石の祠があった。ありがたや・・・!
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ここにヤマトタケルが来たと伝えられている。不思議な感覚だ。
まとめ
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毎年、夏になると富士山周辺を訪れるが、その際に必ずと言っていいほど参拝しているのがこの浅間神社である。境内の静かで清い空気に惹かれるものがあり、何故か足が向いてしまうのだ。いつかは、この北口本宮から富士登山に挑戦してみたいなあ。
アクセス
住所
所在地 | 山梨県富士吉田市上吉田5558番地 |
最寄駅 | 「富士山麓電鉄 富士山駅」下車 徒歩20分 |
駐車場情報 | 専用の無料駐車場あり |
公式サイト | https://www.sengenjinja.jp/index.html |