源頼朝や鎌倉幕府との深い繋がりがあることで有名だが、古代から信仰の地とされており、推古天皇の時代には「走湯権現」と言う神号を賜る。富士山信仰とも繋がりがあり、当時伊豆山で修業していた「末代上人」が富士山登拝を重ね、上皇や貴族、民衆にその教えを広めた。伊豆山から富士山までの修行道が形成されたと言われる。 参拝日:2024年1月5日
神社の紹介
- かつては「伊豆御宮」「伊豆大権現」「走湯大権現」と呼ばれていた
- 略して「伊豆山」、「走湯山」
- 創建時期は不明
- 社伝によると紀元前5~4世紀(孝昭天皇)頃の創建と言われる
- 創建当初は日金山の山頂に鎮座していたと伝わる
- 日金山は「十国峠」とも呼ばれ、古代から信仰の地とされた
- 日金山「東光寺」で祭祀が行われ、推古天皇の時代に「走湯権現」の神号を賜る
- 836年(承和3年)に、僧「賢安」が現在の地へ遷座
- 伊豆山と富士山信仰の繋がり
- 平安時代後期「末代上人」が伊豆山で修業
- 富士山登拝を重ね「富士上人」と呼ばれる
- 鳥羽上皇や貴族・民衆に勧進し、富士山に一切経を奉納することに成功
- 伊豆山から富士山へ繋がる修行の道が形成された
- 鎌倉幕府、源頼朝との関係性
- 頼朝が伊豆国に流された際、源氏再興を祈願し「北条政子」と共に崇敬
- 鎌倉幕府を開府後、頼朝は多くの社領を寄進
- 「北条政子」との逢瀬の場でもあり、境内に「腰掛石」が残る
- 鎌倉幕府将軍家の二所詣(伊豆山神社・箱根神社)の一つとなる
- 「源実朝」が参詣の途中でに詠んだ和歌が『金槐和歌集』に収められる
- 現存する木造男神像の逸話
- 平安中期に造られた日本最大の神像
- 応神天皇の時代に相模国大磯の海に出現
- 仁徳天皇の時代に日金山に飛来し祀られたと伝わる
- 「走湯大権現」の由来
- お湯が湧き出す霊場「走り湯」のことで、これを神格化したもの
正式名称
関八州総鎮護 伊豆山神社
ご利益
強運守護・福徳和合(福徳は幸福や良い運命、和合は調和し協力することの意味)・縁結びの神様
御祭神
伊豆山神|火牟須比命 |別名カグツチ イザナギとイザナミとの間に生まれた。「火の神」
天之忍穂耳命|アマテラスの子であり邇邇芸命の父でもある。「稲穂の神霊」
栲幡千千姫命|天之忍穂耳命の妻。「織物・安産/子宝の神」
邇邇芸命 |アマテラスの孫。「農業の神」
御朱印
御朱印所
長~い階段を登った先にある。先ずは本殿に参拝して呼吸を整えてから御朱印を頂こう。
伊豆山神社 地図
来宮神社 駐車場情報
鳥居のすぐ脇にある専用駐車場。【もちろん無料】
参拝日は2024年1月5(金)で平日ではあったが、午前3時の時点で既に駐車場も満車。
およそ6台程度しか停められないので、停められたらラッキー。
本殿横にも駐車場があるので、階段を登るのはちょっとタイヘン!って方にはちょうど良い。
みどころ
伊豆山神社 入口~参道
伊豆山神社という名のとおり、山の上に社殿があるのか、階段の上が全く見えない。
ここの神社までの道のりも、車でだいぶ山を登ってきた印象だ。
この場所自体わりと標高が高いが、神社はさらに登ったところにありそうだ。
来宮神社 参道~階段
まずは一礼してから鳥居をくぐる。その先に待ち構える階段の多さに少し驚く。
結構急。聞いてない。
ここからは約170段も石段があるってさ!聞いてない。
とは言えここまで来たら、行くしかない。
それでは伊豆山神社へ、いざ参拝。
末社|祖霊社
階段を登ると先ず見えてくるのが「祖霊社」という社。
中は閉ざされいたため、拝見することは出来ず。
是非とも年二回の例祭は見てみたいものである。
さて、祖霊社を後に本殿へと向かう。
にしても結構な階段だこと。
二つ目の鳥居が見えて来た。こちらはかなり大きな鳥居である。
鳥居には「伊豆山神社」と書かれた扁額があった。
こちらでも一礼。ペコリ。
鳥居をくぐり、さらに階段を登ると右手に「役の小角社」が見えてくる。
末社|役の小角社(足立権現社)
聞きなれない名前の社。役の小角社(えんのおづぬ)と読むそう。
どれどれ
かみ砕くと…
「えんの優婆塞(うばそ)は舒明天皇六年に生まれ、神仏両道の修行者として日本国中の名山を開き、修験道の祖として尊ばれた。飛鳥時代の呪術者とも言われる。
しかし人々を言葉で惑わしていると讒言され(誹謗中傷され)捕われの身となり、伊豆大島に流されてしまう。流された伊豆大島で修行を積むことに。その後、大赦により大和に帰還を果たす。やがて、唐に渡り仙人となった。
彼を祀る当社は、運命開拓の神として信仰され、足の病や腰痛に悩む者が祈願すると、神護を受けて強くなるとされています。」ってなる。
どんな方なのかな?って気になる。
はい、こちらが優婆塞。
なんか怖い。
では、また本殿に向かい階段を登る。
頂上が見えてきた!あとちょっと。
ついたー!
結構参拝客がいるね。まぁまだ1月5日だし、そりゃそうか。
伊豆山神社 手水舎
手水舎はこんな感じ。
本殿と同じ造りで統一感があって、良い雰囲気。
ん?手水舎に紅白の龍??これは珍しい。
手水舎には赤白の二龍が祀られいる。赤い龍は火を、白い龍は水を象徴し、火と水の力で温泉を生み出すとされ、温泉の守護神とされている。
なるほど面白い!!
ちなみにこちらから出てくるお水は温泉では無かった。
では、いよいよ本殿へと向かう。
伊豆山神社縁起
本殿前には伊豆山神社略紀があった。
それではいよいよ目の前の本殿へ。
伊豆山神社 本殿
雰囲気のある素敵な神社である。
朱塗りの綺麗な本殿と、この森の緑が合いますな。
伊豆山神社と書かれた扁額。心なしか神々しい。
拝殿の中はこんな感じ。ガラスで反射しまくりでほとんど中は写らず。
こちらで、旅の無事(帰路)を祈願した。
境内散策
時間の余裕もあるため、境内の中をひとしきり散策してみることに。
昭和天皇お手植えの松
当時の担当の方は相当焦っただろう。新しく芽吹いて本当に良かった。
摂社雷電社(若宮)
手水舎の近くにあるのが「摂社 雷電社」である。
光のパワー|光り石
おしまい
アクセス
住所
所在地 | 静岡県熱海市伊豆山1083 |
最寄駅 | 「JR熱海駅」下車 伊豆山神社前バス停まで約7分 |
駐車場情報 | 有料の専用駐車場あり |
公式サイト | https://izusanjinjya.jp/ |
GoogleMap
鎌倉幕府「二所詣」
鎌倉幕府将軍家の「二所詣」となったのが、箱根神社と伊豆山神社だ。
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